DOMMUNEに行ってきた。

DOMMUNEに行ってきた。

GW中の5月2日(日)に行われた、ダブ・エンジニア/ミュージシャンSCIENTISTのトークライブを観に、南青山のDOMMUNEに行ってきた。ゲストは前日のライブでも共演したこだま和文さん。

トークライブも面白そうだったが、DOMMUNEの内部に興味があった(DOMMUNEについてはこちらのまとめも参照)。DOMMUNEのUstreamは、L?K?OのDJの回で知ってから何度か見ていた。今回はこだまさんの話が聞けることもあって、生で見たい気持ちが強く、DOMMUNEからのツイートを見てすぐに応募した。当日の昼に予約受付、夕方に当選通知のメールが届き、夜には本番という、観覧までのタイム感がなんともDOMMUNEらしい。

(さらに…)

『Focus』リミテッド・エディション、驚きの全貌…。

2009/4/2追記:渋谷クラブクアトロでのあの素晴らしいライブの翌日に、このような記事を投稿することには若干のためらいもありましたが、毎年の恒例行事なので、つい……。どうもお騒がせしました。本物のリミテッド・エディションをお楽しみに。


 

6月後半発売とのアナウンスがあった、黒沢健一さんのアルバム『Focus』のリミテッド・エディション。ついにその驚くべき全貌が見えてきました。

Focus -limit.ed edition-

内容

sinfonia t3g

■ CD『Focus』
■ 真空管アンプとスピーカーのセット
 アンプ/UNISON-RESEARCH「SINFONIA」
 スピーカー/Vienna Acoustics「T3G」

(Focusロゴ刻印、黒沢健一サイン入り)
■ スペシャルブックレット
■ DVD・・・
金額 ¥950,000.-(税込)
売約済み
(黒沢様)
 

オプション

cdp

■ CDプレーヤー/UNISON-RESEARCH「UNICO CD P」
(Focusロゴ液晶、フロントパネルに黒沢健一サイン入り)
金額 ¥250,000.-(税込)
売約済み
(黒沢様)
 

公式サイトのfeatureでも音に対する限りないこだわりを表明していた黒沢さん。リスナーの皆さんにも最大限にいい音で『Focus』を楽しんでほしい、との思いが募るあまり、ならばCDに最高のオーディオセットを付けて販売してしまおう、という結論に。オーディオマニアをも自認する黒沢さんが(ツアーの合間に)自ら全国のショップを駆け巡り、ようやく探し求めたのが上記の真空管プリメインアンプと大型スピーカーの組み合わせ(各機種のスペックおよびテストリポートはこちらのリンク[左上の商品]からたどってください)。

そして価格も当初予定の9500円から、なんと一気に2ケタアップの950,000円に変更。一見目を疑うような金額ですが、有名オーディオ店の代表も《お洒落で大人のゆとりと雰囲気を感じさせる「この世界が手にはいる」なら、100万円は決して高すぎる買い物だとは思えない》と語るとおり、このセットで95万円は決して高くない、むしろお買い得! ぼくも「二枚買い」します。

さらにオプションとして、SINFONIAとのマッチングで最高の実力を発揮する(アンプ付属のリモコンで操作可)、同社の真空管CDプレーヤーUNICO CD Pも同時発売。いずれもFocusロゴと黒沢さんの直筆サイン入り。ご注文はいますぐrpm shopsへ。
 

>>2008年の4月1日はこちら
>>2007年の4月1日はこちら

First Light

First Light

11月7日、娘が生まれて、父親になった。本当に生まれてくるか最後までずっと心配だったから、あまり多くの人には知らせてなかったけど、無事に元気に生まれてきたので、よかった、よかった。

ここに至るまでにはいろいろな心境や環境の変化があったりもしたのだけど、単純に、このところ身辺でにわかに巻き起こっているベビーブームに自分たちも乗っかってみた、というのが案外ホントのところかもしれない。理屈もなく、ただ自然に、来たるべき最良のタイミングで“彼女”はここにやって来た。もちろん、現在は母親であるところの相方は、この日のために努力をずっと積み重ねてきていた。平坦な暮らしを大きくねじまげるその努力と熱意がなければ、こうして父親という立場で語るなんてことも一生なかっただろう。心から感謝、そしておつかれさま。

……というわけで感慨にふける間もなく、子育てがもうすでに現在進行形で始まっているのだが、これが笑ってしまう、というか、これまでの生活の中で培ってきた知識や経験が100%、まったく役に立たない。なんだったんだ、いままでの人生。ミルクやおしっこ、うんちのたびに日夜泣き叫ぶ赤ちゃんを前にして、なすすべもなくただ立ち尽くすばかり(←大げさ)。子育てのちょうど一年先輩にあたるミュージシャンから先日いただいたメールにも書かれていたとおり、「何から何まで新しいことばかり」の毎日。いままで経験できなかったことをあれこれ教えに来てくれた(生まれたばかりの)「先生」だと解釈して、この際、手取り足取りいろいろと教えてもらおうと思っている。

ぐるりのこと。

ぐるりのこと。

映画を映画館で観るのは何年ぶりだろう。「ぐるりのこと。」は、リリー・フランキーと木村多江という夫婦のキャストの妙と、主人公の法廷画家という特殊な職業が面白そうだったこと、そして、かつて『ハッシュ!』を撮った橋口亮輔監督が、うつと闘った自らの経験を作品に織り込みつつ6年ぶりに作り上げた作品だと聞いて、観てみたいとずっと思っていた。物語は、法廷作家として直面した凶悪事件の裁判の場面をアクセントにしつつ、全体として淡々と進んでいく。たっぷりの行間と余白があって、そのすきまを観る人の想像力が埋めていくタイプの作品。その余白と間(ま)の美しさは北野映画にも通じるものがあった。

わが子の早すぎる死をきっかけに自分を責め、やがて心を病んでいく木村多江演じる妻・翔子と、彼女のすべてを黙って受け止めるリリーさん演じる夫・カナオの関係が、自然で力が抜けていて好感が持てた。純粋な翔子を気遣うカナオが見せるちょっとした仕草にも、さりげない優しさが伝わってくる。去年、ストレスがきっかけで少しだけ心が躓いた日々のことを、思い出しながら観た。病めるときも、健やかなるときも、変わらず穏やかな気持ちで見守ってくれるパートナーの存在は、本当にかけがえのないものだ。

うつとかパニック障害といったある種の心の病は、植物でいえば「種子」のような状態にたとえられると思う。樹木に成った実が、他の生物に食べられ、腐って地面に落ちたりして、朽ち果ててやがて種子だけが残る。輝かしい花や実を植物のサイクルの頂点とするならば、種子の皮はあまりに固く中は暗くて、一切の終わりを想起させる。こんな状態にもし閉じこめられたら、人は溜息の一つもつきたくなるだろうし、手も足も出ず、何もしたくなくなるものだ。場合によっては「死」を考えたくなることだってあるに違いない。しかし、そこで忘れないでほしい。種子はひとつの死であると同時に、新しいサイクルの始まる場所、生の源泉だということを。やがてしかるべき時が経てば、ひと筋の新しい芽が固い殻を突き破り、天に向かってまっすぐに伸びてゆく。それが自然の摂理というものだ。……そんなことを、映画の後半を観ながらぼんやりと考えていた。

MUTE BEAT ONE NIGHT LIVE

MUTE BEAT ONE NIGHT LIVE

4月2日、リキッドルーム恵比寿でのMUTE BEAT復活公演に行ってきた。この日のチケットはかなりの高倍率だったらしい。受付初日の朝にOVERHEATのサイトでらくらく予約できたので、そんな感じはしなかったのだが……。とにかく超満員の観客を前に、ステージに最強の5人(左から朝本・小玉・豪太・増井・松永)+PA席のDub Master Xが立ち並び、おもむろに一夜限りのライブは始まった。内容については、ここでどれだけ言葉を尽くしても生で感じた衝撃を伝えることは難しく、申し訳ないがあの轟音と共に心の中にしまっておくことにする。でも一応参考まで……、▼当時の(特に初期の)代表曲はほとんど聴けた。▼音圧もあの頃のまま、いささかの衰えも無し。▼GOTAが歌った(ドラムを叩きながら1曲。美声)。▼こだまさんのミスで何度か演奏が中断し、やり直す場面があった。▼アンコールは3回。手が痛くなるほどに、何回も出てきてくれた。大満足。

この日はいつになく(たぶん)こだまさんのMCが饒舌で、きっと万感胸に詰まる想いに溢れていたのだろう。いろんな場所でのライブの遍歴、人の縁、そしてメンバー6人全員が今日までずっとそれぞれの場所で活動/サヴァイヴし続けてきた結果がこの一夜に繋がったのだということをひしひしと感じさせた。中でもひときわ印象に残ったのが《ミュート・ビートはノスタルジーではなく、常に新しく、いまもなお続いている》といった意味合いの言葉だった(正確な言い回しは失念)。リキッドルームで演奏するメンバーたちがまるで25年前からタイムスリップしてきたみたいに感じていたので、尚更リアリティがあった。たとえば同じような境遇でもYMOみたいなバンドはやっぱりどうしたってノスタルジーなのである(スケッチショウや高橋幸宏のバンドは別)。思春期の甘酸っぱい記憶の中で生き続けていてくれればそれでいい(ぼくがYMOの再結成を結局観ないのはそのためでもある。※注:本稿の執筆後、YMOがスケッチショウや当時の幸宏バンドの編成で活動再開を果たし、YMOもノスタルジーではなくなった)。ミュート・ビートがそういうバンドではないということを、このライブで強く確信した。というわけで、Come Again! ONE NIGHTと言わずまた近いうちにやってほしい。すぐに売り切れてしまったTシャツやキャップの再販もぜひ。
 
>>RETURN OF THE DREAD BEAT〜MUTE BEAT復活