「尊敬」について……談志師匠の言葉

「尊敬」について……談志師匠の言葉

落語フリークから教えてもらった、先日練馬で行なわれた立川談志一門会での、
談志師匠の言葉(又聞きなので、言い回しは実際と多少異なるとのこと)。
お題は「尊敬」について。

「ご隠居さん、“尊敬”ってえのは何ですか?」
「たとえばお前と私が同じことをやってるとする。
それで、私がお前よりも上で、お前が私よりも下だとする。
そうすると、この二人の間にあるのが尊敬だ。
お前が私を尊敬してくれれば、私はお前に
自分の知ってること(できること)を教えてやる。
そうしたら、お前も私の高さまで来れるんだ」

面白かったのでちょっと図にしてみた。
又聞きにつき、あくまでも自分なりの解釈ということでご勘弁を。
 
danshi
 
別に体育会的上下関係を推奨したいわけではないけれど、
図中の斜線部分の空間がどう見えるかが重要な気がする。
大きく開かれたライオンの口のように、常に怖れをたたえながら、
無言で何かを教えてくれる場所か。それとも単なる無か……。
自分をとりまく世界がフラットで、すべて自分と対等に
見えるようになってしまったら危険だなと思う。
 

写真=談志の落語 一 (静山社文庫)

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