
2014年最も印象に残った××××
:::アート:::
モネ、風景をみる眼 (上野=国立西洋美術館)
マルク・シャガール-版画の奇跡 無限大の色彩 (目黒=目黒区美術館)
ヴァロットン展 (二重橋前=三菱一号館美術館)
オルセー美術館展 (乃木坂=国立新美術館)
石川直樹写真展『Makalu』 (六本木=IMA CONCEPT STORE)
上田三根子個展「FAVORITE」 (外苑前=タンバリンギャラリー)
小林賢太郎がコントや演劇のためにつくった美術 展 (表参道=スパイラル)
Persona 1965 (銀座=ギンザ・グラフィック・ギャラリー)
チューリヒ美術館展 (乃木坂=国立新美術館)
ミロコマチコ Life is a Gift – クリスマスキャンペーン (新宿=伊勢丹新宿店本館・メンズ館)
濱中利信コレクション2「ゴーリー・ライブラリー」 (銀座=ヴァニラ画廊)
2014年の展示は「豊作」で、どれもハイレベルかつ心に響くものばかりでした。絞り切れないのでずらっと並べました。ここに挙げた以外にもいいものがたくさんあります。昨年ぼくが観た展示のアーカイブを遡ってご覧ください。
写真からの流れで観るようになった印象派の画家たちの作品は、目の前にある「光と影」をどう捉えるかという歴史的な命題への取組みとして、とても興味深かったです。中でもモネは、目に映る像を利用しつつそこからどんどん離れて、彼の内心の世界へと連れて行ってくれる不思議な体験をもたらしてくれました。ヴァロットン、ホイッスラーなど、日本の浮世絵からの影響がスタイリッシュに表れている画家の作品も新たに知ることができました。
:::音楽:::
GUSTO Especia
Syro Aphex Twin
ART OFFICIAL AGE Prince
The Feast of the Broken Heart Hercules and Love Affair
Places Hiroya Tsukamoto
最近のぼくら アナログフィッシュ
(リンクはAmazon.co.jp)
Especia『GUSTO』
アイドルはほぼハロプロばかり追いかけてきましたが、Especiaは別格でした。春に出たこのアルバムは、角松敏生のプロダクションを思わせるような80年代のフュージョン&ディスコ風味と、アイドルポップスの要素が程良くブレンドされた、文句なしの傑作。あの時代の空気感にヴェイパーウェイヴ以降の感覚も加えて、現代のスタッフだけでよくここまで作り込んだものだと感心しました。MVがまたすごい。
>>Espesia official website
>>Especia「海辺のサティ(Vexation Edit)」VJ MIX MV
Aphex Twin『Syro』
エイフェックス・ツイン13年振りのアルバムリリースということで話題になりました。『Selected Ambient Works 85-92』を思い起させるピュアな音の集合体で、長く待ったリスナーへの素朴な信頼に支えられた音楽だという印象を持ちました。長く活動を封印していたアーティストが満を持して発表する、新しい作品たちに元気を貰った一年でした。
Prince『ART OFFICIAL AGE』
これも『Syro』と同様に、殿下が久々にメインストリームに還ってきた感じのするアルバムでした。このチープさ全開の音が最高で、『パレード』や『サイン・オブ・ザ・タイムス』の頃の知性的で隙のない完璧な世界よりもずっと好きかもしれません。
Hercules and Love Affair『The Feast of the Broken Heart』
[soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/playlists/37745625″ params=”color=ff5500&auto_play=false&hide_related=false&show_comments=true&show_user=true&show_reposts=false” width=”100%” height=”450″ iframe=”true” /]
年の前半、何度も繰り返し聴いていました。ファーストに比べると完全にハウス・ミュージックのテイストが前面に出ていて、彼らの来歴から察するに、初期のハウスやペット・ショップ・ボーイズの音楽が内包するような、セクシュアル・マイノリティーの哀しみと深い所で通じている音楽だと思いました。この種の音楽に関しては、RA(Resident Advisor)のサイトで公開されている「クラブカルチャーにおけるセクシュアリティのオルタナティブ歴史」という読み応えのある評論の日本語訳も参考になります。
>>クラブカルチャーにおけるセクシュアリティのオルタナティブ歴史|RA
>>HERCULES & LOVE AFFAIR『The Feast Of The Broken Heart』|Cookie Scene
Hiroya Tsukamoto『Places』
晩秋の頃、カフェシーモアグラスの織衣さんに教えてもらうまで、塚本浩哉というギタリストのことを全く知りませんでした。9月にリリースされた、アコースティック・ギターとパーカッションのデュオによるアルバム。静謐なデザインにも包まれた隅々まで心が落ち着く作品で、日常のBGMとして何度も聴いています。
>>Places|hiroyatsukamoto.com
アナログフィッシュ『最近のぼくら』
たまたま見ていたMUSIC ON TVで流れたMVで初めて知り、興味を持って実際にアルバムを買うまでに至ったというのが、ぼくとしては非常に珍しい出来事でした。バンド名は聞いたことがあったけど、もう10年くらい活動しているんですね。今作ではDorianが関わって、ぼく好みの音色に。妻に聞かせたら「スパノヴァに似ている」との感想が返ってきて納得しました。確かに、大好きだった初期スパノヴァに通じる世界。SoundcloudにSPANOVAの2003年頃からの音源があったので、下にリンクを貼ります。 [soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/20714134″ params=”color=ff5500&auto_play=false&hide_related=false&show_comments=true&show_user=true&show_reposts=false” width=”100%” height=”166″ iframe=”true” /]
音源ではありませんが、昨年11月から12月にかけて続けて観た、それぞれのグループ(アーティスト)にとって重要な意味を持つであろうライブから大きな刺激を受けました。観た順番に記しておきます。
中川ひろたか、カンレキ2周目ライブ!
(11月24日/鎌倉芸術館/還暦2周目記念)
>>中川ひろたか、カンレキ2周目ライブ!に行ってきた|パラグラフ
モーニング娘。’14 コンサートツアー秋 GIVE ME MORE LOVE~道重さゆみ卒業記念スペシャル~
(11月26日/横浜アリーナ…BSスカパー!生中継/卒業)
Mr.ユニット 3rdアルバム完成記念ライブ
(12月13日/安城・花のき村/活動再開〜初ワンマン)
THE BOOM MOOBMENT CLUB TOUR 2014~25 PEACETIME BOOM FINAL
(12月17日/日本武道館/解散)
>>THE BOOM/25 PEACETIME BOOM FINAL@日本武道館|パラグラフ
moonriders LIVE 2014 “Ciao Mr.Kashibuchi” An encore show
(12月18日/日本青年館/限定再結成)
:::メディア:::
::本::
まーちゃんくどぅーのハロプロ先輩探訪団 (竹書房)
濱田英明写真集「ハルとミナ」 (リブロアルテ)
::雑誌::
GINZA 204号 特集:ファッション雑誌を読みましょう(マガジンハウス)
anan 1891号 特集:秘かにアイドル研究(マガジンハウス)
::ネット関連::
INGRESS
Music Unlimited
市況かぶ全力2階建
::テレビ::
新春豪華どっきり祭り!3時間半SP/モーニング娘。’14 (フジテレビ)
2014年3月31日グランドフィナーレまでの笑っていいとも! (フジテレビ)
LIFE!~人生に捧げるコント~ (NHK)
ミュージック・ポートレイト 高田純次×大竹まこと (NHK Eテレ)
大人ドリルスペシャル「戦争と平和」 (NHK)
6人の村人!全員集合 (TBS)
モーニング娘。’14コンサートツアー秋 GIVE ME MORE LOVE ~道重さゆみ卒業記念スペシャル~ (BSスカパー!)
印象に残ったものをざっくりと並べてみました。
Music Unlimitedのおかげで、ここに記した以外にも沢山の音楽と出会えました。
テレビは、今だからこそもっともっと見たいな、という気持ちです。
それにひきかえ、雑誌、本……紙の媒体はますます厳しいですね。
>>もうすぐ絶滅するという、紙の雑誌について。について。|超音速備忘録
音楽が、アーティストとリスナーの間に、グラデーションのように様々なレベルの楽しみ方(Youtube、Music Unlimited、Soundcloud、iTunes、テレビ、ライブ、フェス、CD、ハイレゾ、アナログ etc.…)を用意してくれているのに比べ、かなりの差が付いてしまっていると思います。
:::おまけ=ハロプロ楽曲大賞’14:::
1位|ええか!? スマイレージ
2位|イジワルしないで 抱きしめてよ Juice=Juice
3位|ロマンスを語って Berryz工房
4位|地球は今日も愛を育む スマイレージ
5位|What is LOVE? モーニング娘。’14
次点|見返り美人 モーニング娘。’14 [譜久村聖・生田衣梨奈・鞘師里保・鈴木香音・飯窪春菜・石田亜佑美・佐藤優樹・工藤遥・小田さくら]
(リンクはすべてYouTube)
>>第13回ハロプロ楽曲大賞’14
2013年の総評で、上位2曲(2013年12月発売)について既にコメントしていました。11月までプライベートで観たライブが全部ハロプロ関連、とハロプロに深くのめり込んだ2014年でしたが、この2曲を大きく超える作品は最後まで出なかったな、という印象でした。道重さゆみの卒業とBerryz工房の活動停止、つんく♂の病気療養&プロデュースの一部禅譲、年末から新年にかけての新ユニット&新メンバーの大増員……今後のことは全く予想もつかないので、とりあえずハロー!で現在一推しの子(佐々木莉佳子/アンジュルム)の動画を最後に貼って終わります。