瘤唾対談:楽曲大賞とハロプロ’18

K:今年はハローの現場に全然行ってない。去年と比べると雀の涙くらい(涙)。
T:今年に入ってチケットを買ったのは、去年申し込んで当たったカントリーのバレンタインイベントを除けば、12月の研修生発表会「みかん」だけ。毎年行ってたおぜこのバースデーイベントも今年は風邪で休んでしまったし。
K:DA PUMPの池袋噴水広場がいちばん盛り上がった(笑)。
T:あれはすごかった。その少し前に同じ場所でそこそこ集まっていたJuice=Juiceのリリイベがお葬式に思えるくらい。地方のお祭りみたいな盛り上がりだった。ハロヲタもよく頑張った。
K:今年はいろんな意味で、心と財布に余裕が足りなかった。あと、アイドルにちょっと飽きてしまったところも正直あって。
T:夏にPINK CRES.を初めてちゃんと聴いて、ものすごくハマってしまった。うちの娘(10歳)までドハマリして、「キレイ・カワイ・ミライ」を毎日のように歌ってた。歌詞の世界観も良いし、K-POPに通じる大人カワイさみたいなのが3人共にある。
K:1stはトラックメイキングも良質で、隠れた名盤だった。タイミングを逃してしまい、現場に行けなかったのが残念。
T:今年は非アイドルに目が向くモードだったのかも。同志社ミスコンのハロヲタ米田紗英ちゃんに毎日欠かさず投票してたし(笑)。彼女も大人カワイさの象徴みたいなところがあった。
K:将来どうなるのかな。いつか有名になって、ハローを引き立ててもらいたい。

 
K:では今年のハロプロについて、楽曲大賞の投票結果を振り返りながら。
T:5曲に絞るのにめちゃくちゃ悩んだ。娘。、J=J、つばき、研修生と、アルバム曲だけでもかなり充実していたから。
K:1位は、こぶしファクトリー「きっと私は」
T:グループとしてはいろいろあったけど、つんくから明るい曲をもらえて。
K:サビ始まりで複数のメロを間にはさんでループしていく、娘。の名曲「笑って!YOU」に近い構造。良い珍曲。
T:辛かった夏頃によく聴いて、元気をもらった。凹んでも頑張ろうっていう気持ちになれる。渋江監督のMVも良かった。
K:2位は意外。ハロプロ研修生「43度」
T:自分の中ではアンジュルム「46億年LOVE」へのアンチテーゼみたいな意識も少しあった(笑)。児玉雨子の快進撃の中、この曲における福田花音の歌詞を高く評価したい。
K:「サンタクロースの正体、小2で気づいて暴いてる」という神フレーズ!
T:うちの娘は小4、つまりつい先日気づいたっぽい。暴かず、そのままもらい続ける戦略らしい(笑)。
K:アレンジも、赤羽橋ファンクの典型。
T:アンジュの「46億年」みんないいって言うし確かにそうだけど、林田健司の作曲は良質すぎてそれこそジャニーズとも取替可能で、そのぶんハロプロ的計算不能な余白や遊びに欠ける印象を受けてしまった。それが、ここ数年のアンジュの(楽曲表現としての)生真面目さにも通じている。
K:MVの珍奇さでバランスを取っているようには見えるけれども。
T:別につんく純正の楽曲じゃなくても、簡単にやるなら「泡沫」の「あと58秒〜」とか。でも、アンジュとしてはそれはしないんだろうね。


 
K:3位は、これも渋いところから、Juice=Juice「素直に甘えて」。アルバムの曲。
T:Juice=Juiceの歌としての魅力は、かなとも、さゆき、あーりーの3人のしっとりした低めの声に、中間のゆかにゃ、そしてトッピングのような佳林ちゃんのハイトーンヴォイス。これに尽きると思うんだ。この曲は5人時代のジュースの魅力が100%出てる。
K:路線も初期のジャズファンク風味に回帰しているし。
T:ルパンのエンディング、大野雄二テイスト。艶っぽい。
K:やなみんの卒業に、まなかんの加入、と今年もいろいろあったけど。
T:先ほどのヴォーカルの話に戻ると、今までのジュースの曲は5人の声の魅力を活かす方向で作られていた。
K:新メンバーの加入によってその構造が揺らいでしまう、と。
T:るるちゃんはの声は低域にも高域にもよく伸びるし、加入して大正解だった。逆に言うけど、やなみんの声は高域ではあっても、佳林ちゃんのように芯の強さはないので使いどころが難しい。
K:あと、5人時代は神曲だった「あばれてっか?! ハヴアグッタイ」が8人で録音すると凡庸に聞こえてしまったりとか。
T:あれは勿体なかった。去年まで次の楽曲大賞で絶対入れるつもりだった。あのクイーンっぽいドスの効いたハードロック感がよかったのに。
K:微妙なバランスでカワイイ寄りになってしまった。
T:だから今度やなみんがジュースを離れてしまうことも、残念だけど音楽面だけでいえばありなのかもしれない。まなかんも決して声量がある人ではないし、同じメンバーで長く続いてるグループへの新加入はいろいろ難しい、という結論に。


 
K:4位が、つばきファクトリー「表面張力 ~Surface Tension~」。これも鈴木俊介編曲の、典型的な赤羽橋ファンク。
T:笑っちゃうよね。ファンクをやれば何でもハロプロになるってわけじゃないけど、これはちゃんとなってる。
K:つばきの曲は王道を押さえながらもバリエーションがあって、どんな人にもどこかしらハマる要素があった。
T:「今夜だけ浮かれたかった」のスカ/ニューウェイヴぽいAメロもカッコいい。品がある。
K:5位に、カントリー・ガールズ「傘をさす先輩」。カップリングの方。
T:渋谷系っぽい曲も可愛かったけど、「恋マグ」に通じる世界がカントリー・ガールズらしくてこっちを選んだ。
K:おぜこの歌い出しも最高。
T:切ないよね。声もしっとりして大人っぽくなった。
K:Zeppのカントリーライブ、久しぶりに行ってみたい。まず当選しなくては(この直後にやなみんの卒コンZeppのお知らせ……)。
T:この間のZeppで「初めてのハッピーバースデイ」の’15 Ver.を3年ぶりにやったと聞いて、行けばよかったと後悔した。本当に大好きなので。
K:あのヴァージョンといえば、ひなフェスのうたちゃんのダンスを思い出すな。
T:うたちゃんも今年はいろいろと……長くなりそうなので割愛。『カントリー・ガールズ大全集』の発売を首を長くして待ちたい。
K:今年は、5位未満の次点も充実していた。ここには出てこなかったモーニング娘。’18についても一言。
T:アルバムも全体にクオリティが高かったし、シングルでは「Are You Happy?」がとにかく良かった。「青春Say A-HA」から続くトライバル路線の到達点だと思う。
K:「A gonna」のTrapにも驚いたけど、「Are You Happy?」は音圧含め何から何まで圧倒的だった。
T:細野晴臣さんがラジオで「負けた」と言っていたのは、この曲のことなんじゃないかと思ってる。

 
K:最後に推しについて。
T:おぜちゃんは推しだけどある意味、箱推しのシンボルみたいなところがあって。おぜちゃんがいちばん可愛く幸せに過ごせるような、温かい居場所としてのカントリー・ガールズがいつまでも家族のように続けばいいと思っていた。でも一昨年の6月以降、そうも行かなくなってしまい(涙)。
K:傷はまだ癒えていない…。
T:いやメンバーたちの手前、そんなことは言えないでしょ。とにかくおぜこにはこのまま、昔のりんねみたいにカントリーの心を守って生き延びてほしいと願うよ。そのうち山木さんがメジャーリーガーをつかまえて、新カントリー・ガールズを作るから。
K:里田か!
T:その時はおぜこがPMで(笑)。
K:かえでぃーについても触れておこう。今年は加賀楓温泉郷で大きくブレイクした。
T:イケメン風のキリッとしたイメージとは裏腹にほんわかしてるところが、かえでぃーの本質だと思う。加賀温泉郷の一連の広告は、等身大の加賀楓をちゃんと引き出しているのがすごいと思った。
K:過去にあんな形で世の中に出たメンバーはいなかったはず。
T:DA PUMPの件と同じように、ファンコミュニティの新しい可能性を感じたね。
K:アイドルが自ら山手線全駅制覇したり、本来マネージャーがやるべき仕事をやってあげる必要は全くなくて。
T:そうだね。アイドルとしての才能の部分以外、何もできなくていい。無能だって構わない。そのぶんヲタが代わりに一生懸命動いてくれるから。


 
K:20周年企画にも、新グループ(ビヨーンズ)にも触れる時間がなかった。
T:じゃあ、それは次回に、ということで。
K:次回があるのか?? というわけで淡々と終わります。お別れの曲は「ハロー!ヒストリー」