2018年最も印象に残った××××

:::アート:::
 
生誕110年 東山魁夷展 (乃木坂=国立新美術館)
柚木沙弥郎の染色 もようと色彩 (駒場東大前=日本民藝館)
会田誠展「GROUND NO PLAN」 (表参道=青山クリスタルビル)
奈良美智「Drawings : 1988-2018 Last 30 years」 (広尾=カイカイキキギャラリー)
 

アートを観ることにあまり喜びを見いだせなかった一年でした。作品を目の前にした時の驚きや喜びをアウトプットとして世の中に還元したいという還元のサイクルが、今年は様々なきっかけにより弱まってしまった。濃霧のように身辺を包むこの閉塞感をなんとか打破したいと願う一方で、そんな閉塞した気分をぶっ放して新たな見方を与えてくれるのも、ほかならぬアートの力なんだろうと思います。ここに挙げた4つの展示からは有無を言わさぬ強いパワーを感じました。

2018年に観た展示の全記録です。>> twilog#gbiyori
 
 

:::音楽:::
 

ニガミ17才b ニガミ17才
スーパーヒーローズ のん
ロックブッダ 国府達矢
THE CITY サニーデイ・サービス
DREAM WALK パソコン音楽クラブ
Con Todo El Mundo Khruangbin
U.S.A. DA PUMP
This Is America Childish Gambino
AIの逃避行 feat.Charisma.com KIRINJI
crescendo PINK CRES.
(リンクはSpotify)
 

社会的な意味での生き辛さや息苦しさも含めて、2018年は1988年によく似ていたと思います。いろんな意味で過渡期。ここからかつてのハウスやテクノ、インディーダンスに匹敵するようなシンプルで美しい、次の時代の音楽が生まれるのか。あとから振り返って、あれは予兆だったと思えるのか。答えはまだわかりません。
 

ニガミ17才『ニガミ17才b』

ロックバンドのフォーマットに、ファンキーなベース、トーキング・ヘッズやズボンズっぽいキーボードなど、自分にとっての好きな要素が詰まっている。変拍子、テクノっぽいフレージング、ラップ、アイドルの要素(平沢あくび)も含め、全部入り。80年代の終わり頃、ニューウェイヴ〜ポストパンクがボディービート〜EBMへと過剰化し、やがて90年代初頭にかけてハウス・ミュージック〜テクノとして洗練されていく過程があって、その頃の混沌とした音楽状況を思い出します。
>>ニガミ17才 『ニガミ17才b』 地下の変態、地上へ降り立つ|Mikiki
 

のん『スーパーヒーローズ』

失礼ながら聴く前は、絶対に自分にハマるとは思ってなかった。単なるパンクロックにとどまらないポップスとしての豊かさは、参加ミュージシャンたちの力の賜物。中学生の時に聴いたら一生の名盤に挙げただろうと思います。
>>のん、ファースト・アルバム『スーパーヒーローズ』を語る。スペシャルな音楽人と彼女が音楽で表現したかったことは?|エンタメステーション
 

国府達矢『ロックブッダ』

中村一義や七尾旅人ほかが脚光を浴びた90年代末の宅録ムーブメントの中でデビューし、この年、空白の15年から突然の帰還。いまの時代の音としてきちんと成立しつつも、まるで歴史の古層から響いてくるような祈りと癒やしと解放のムードが心地良かった。
>>国府達矢の苦闘の歴史。空白の15年を埋めるべく七尾旅人と語る|CINRA.NET
 

サニーデイ・サービス『THE CITY』

振り返れば、このアルバムが表す混沌こそが2018年だったなと。ラップという表現がもはやドラムスやベースなどのパートのように、音楽の中で当たり前のポジションを占めているのも興味深かったです。
 

パソコン音楽クラブ『DREAM WALK』

80年代後半から90年代の音楽モジュール〜パソコンを使って制作する関西のユニット。ユーモアとアイデアが、明確なコンセプトに集約されている。
>>パソコン音楽クラブのHPへようこそ!
 

Khruangbin『Con Todo El Mundo』

泣きのあるギター、うねるベース、タイトなドラム。たった3人によって生み出されるグルーヴ。聴いてると仕事をするのが嫌になってしまう。Pitchforkのライブ映像を見れば伝わるかと。2019年に来日。
 

DA PUMP「U.S.A.」

ハロヲタの間での小さな騒ぎがやがて大きな渦となり、その渦の始まりに自分も居合わせることができました。うちの娘(10歳)は、親の影響から、5月末(池袋リリイベの前)の時点で既に「U.S.A.」もいいねDanceも知っていて(でも黙ってた)、クラスの男子たちがようやく夏休み明けになって「♪カーモンベイビー〜」と踊り始めたのを見て「遅れてる」と思ったらしい。 
 

Childish Gambino「This Is America」

自分の中ではDA PUMP「U.S.A.」と対になっている。人種や移民の問題、銃問題などが生んだ鬼っ子のような曲とMV。この年を語るにあたって忘れてはいけないと思い、残しておきます。
 

KIRINJI「AIの逃避行 feat.Charisma.com」

東京TDC賞に絶対エントリーしそうなMVも含めよく作り込まれており、何度繰り返し再生したか思い出せないくらい。曲は昔、大貫妙子「夏に恋する女たち」を初めて聴いた時の印象に似ている。
 

PINK CRES.『crescendo』

2017年の作品だけど聴き逃してしまい、今年に入ってよく聴いたアルバム。ハロプロ〜アップフロントのグループとしては珍しく、素で女の子に受ける要素を持っていて、事実うちの娘や妻のほうがハマっていた。サウンド的にも、K-POPに比肩するクオリティのEDM〜ポップス。「Summer Wonderland」の7+1拍子とか斬新でキャッチー。
 

次点としては、Cornelius『Ripple Waves』、Taylor Deupree『Fallen』、riton&kah-lo『Foreign Ororo』、星野 源「アイデア」(アルバム未聴)。高橋ユキヒロ『Saravah Saravah!』を聴いてその関連で好きになった加藤和彦『ガーディニア』(1978)。Spotifyとの出会いによりリスニング環境が変化し、プレイリストで、作品の制作年や、構成単位としてのアルバムといった概念が大きく揺らいだ。プレイリストでは「Peaceful Meditation」を心を落ち着けるための薬として何度も聴いた。多くの音楽評論家がベストに選ぶであろう、三浦大知『球体』、折坂悠太『平成』、中村佳穂『AINOU』あたりにはどうしても惹かれず、現時点ではパス。三浦大知自身の楽曲表現にはもう一段深い底があるような気がして(コラボレーターとして引っ張りだこだったのは承知の上で)、これからに期待しています。
 
 

:::メディア:::
 

 
::雑誌::
縄文ZINE(ニルソンデザイン事務所)

::TV::
まんぷく(NHK)
コンフィデンスマン JP(フジテレビ)
快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー(テレビ朝日)
チコちゃんに叱られる!(NHK)

::映画::
青の帰り道
クソ野郎と美しき世界
勝手にふるえてろ
ボヘミアン・ラプソディ
シング・ストリート 未来へのうた(2016)
メッセージ(2017)

::LIVE::
ビヨンセ@コーチェラ・フェスティバル2018(4/14・Youtube)
小沢健二「春の空気に虹をかけ」@日本武道館(5/2-3)
DA PUMP「U.S.A.」リリース記念イベント@池袋サンシャインシティ噴水広場(6/6)

 
例年より映画やテレビを多く見た年でした。テレビでは朝ドラの「まんぷく」。これまでのドラマ(作劇)は、戦争や震災などを人の力の及ばぬ大きな災厄として捉え、人間が善なる心を発揮し一致団結して悲劇的状況に立ち向かうのが定型的パターンでした。ゴジラなどの怪獣モノも時代劇も同じ。しかし「まんぷく」では、(戦争を起源としながらも)敵や災厄は自分とかけ離れた外側ではなく、人間同士の関係性に内在している。巨大に見える悪も、善意や自己防衛などあり得る動機によって動かされている。映画「青の帰り道」も、人と人のちょっとしたボタンの掛け違いから始まる悲劇を丁寧に描いた作品でした。
 

:::ハロプロ楽曲大賞’18:::
 

  
1位|きっと私は こぶしファクトリー
2位|43度 ハロプロ研修生
3位|素直に甘えて Juice=Juice
4位|表面張力 〜Surface Tension〜 つばきファクトリー
5位|傘をさす先輩 カントリー・ガールズ

次点|
Are you Happy? モーニング娘。’18
A gonna モーニング娘。’18
もう 我慢できないわ ~Love ice cream~ モーニング娘。’17
Sweet Girl’s Night PINK CRES.
ハロー! ヒストリー ハロプロ・オールスターズ
Loneliness Tokyo 道重さゆみ
禁断少女 Juice=Juice
私のなんにもわかっちゃない モーニング娘。’17
待てないアフターファイブ カントリー・ガールズ
不器用な自分 PINK CRES.
(リンクはすべてYouTube)
 

MV部門
1位|きっと私は こぶしファクトリー
 

推しメン部門|小関舞(カントリー・ガールズ)

 

今年は、楽曲大賞の話題を含むハロプロ周辺の一年の講評を別記事にまとめました。ちょっと角が立つような内容もこんなふうに語ればライトになるんだ、と目からウロコでした。個人の感想なので気に触ったりしたら「ごめんなさいね」。

>>瘤唾対談:楽曲大賞とハロプロ’18

 
>>第16回ハロプロ楽曲大賞’17

 
>>>2017年最も印象に残った××××
>>>2016年最も印象に残った××××
>>>2015年最も印象に残った××××
>>>2014年最も印象に残った××××
>>>2013年最も印象に残った××××
>>>2012年最も印象に残った××××
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>>>2010年最も印象に残った××××
>>>2009年最も印象に残った××××
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>>>2005年最も印象に残った××××
>>>2004年最も印象に残った××××





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