2019年最も印象に残った××××

:::アート:::
 
絵本に見るアートの100年―ダダからニュー・ペインティングまで (上野=国際子ども図書館)
韓国で見つけた、アートブックとZINEの世界 (目白=ブックギャラリーポポタム)
話しているのは誰? 現代美術に潜む文学 (乃木坂=国立新美術館)
塩田千春展「魂がふるえる」 (六本木=森美術館)
石川直樹「この星の光の地図を写す」(初台=東京オペラシティアートギャラリー)
大日本タイポ組合展「文ッ字」(町田=町田市民文学館ことばらんど)
ジャン・ジュリアン個展「レコニル」(渋谷=NANZUKA)

絵本とアートを見事につないだ国際子ども図書館の展示と、本場・韓国のアートブックフェアに匹敵するようなポポタムのイベントが印象に残りました。仕事などの目的に囚われず、ふらっと立ち寄った展示が良かったりとか、東京のアート環境の良さを再認識しました。

2019年に観た展示の全記録です。>> twilog#gbiyori

 
:::音楽:::


 
834.194 サカナクション
So kakkoii 宇宙 小沢健二
mint exorcist FINAL SPANK HAPPY
bless You! オリジナル・ラヴ
波形 bird
FRKWYS Vol.15: serenitatem Visible Croaks, Yoshio Ojima & Satsuki Shibano
Ivy To Roses (Mixtape) Mabel
IT’z Different ITZY
(リンクはSpotify)
 
音楽のほとんどをSpotifyで聴くようになって、アルバム、シングルといったこれまでのくくりが後退し、「Spotifyを聴く=音楽を聴く」感覚に近くなりました。プレイリストを作って自分でも発信するという新しい音楽の楽しみ方が増えるとともに、新作と旧作の境がますます曖昧になっていくのを感じます。

Spotifyのグローバルチャートで知った、2019年の世界のヒットを象徴するキーワードは、「レゲトン」「ビリー・アイリッシュ」「Lilと名の付くアーティスト」「K-POP」「ジョナス・ブラザーズ」etc…といったところです。特にレゲトンは世界中で猛威を振るっていました。J・パルヴィン、マルーマ、ファルッコ、ダディー・ヤンキー、Dalex、バッド・バニー、ニッキー・ジャムといった面々の名前をチャート上で見ない日はなかったし、ぼくの仕事と生活のリズムも一時期レゲトンに完全に支配されていました。

小沢健二のように十数年振りのニューアルバムと共に元気な姿を見せてくれるアーティストがいた一方で、Spotifyも含めて市場から一切の音源が消えてしまった人気アーティスト、有名どころが次々と配信音源を開放していく中で一種の我慢比べみたいになっているCD派などなど、サブスクリプションという窓を通して見えてくる状況に注目しつつ、人生史上最高に音楽を楽しんでいます。

 
サカナクション『834.194』

初夏はほとんどこのアルバムだけをエンドレスで聴いていました。4つ打ちの単調なポップスを量産するグループという先入観をずっと持っていたけど、実は現在に通じる生音を取り入れた路線変更が2014年頃から始まっていて、その集大成がこの作品でした。2枚組のアルバムとしての流れ・構成も見事。

 
小沢健二『So kakkoii 宇宙』

全編通して非常にファンキーで、ヴォーカリストとしても大きな成長を感じた作品。小沢健二の作品や発言から、様々なヒントや行動のきっかけをもらいました。
>>小沢健二が『So kakkoii 宇宙』で結ぶ、君と僕との「約束」|utsuwa|note
 
 
FINAL SPANK HAPPY『mint exorcist』

ピチカート・ファイヴが活動を休止した2001年「これで東京は終わった」と思った。それは実際にその通りになったけど(東京は地方と同じような均質化した街になった)、ピチカートのスタイルやハイプ性はSPANK HAPPYの活動に受け継がれていると思います。
 
 
オリジナル・ラヴ『bless You!』

小沢健二と同様、オリジナル・ラヴもこのアルバムで1990年代と現在を地続きにした。渡辺香津美とのコラボが良かったです。
 
 
bird『波形』

もし自分がいまミュージシャンだったら冨田ラボにプロデュースしてほしいと思うかもしれない。昔のジャム&ルイスみたいに、最新の機材と結びついた音像・音色にこだわり抜くプロデューサー。
 
 
Visible Croaks, Yoshio Ojima & Satsuki Shibano『FRKWYS Vol.15: serenitatem』

ヴィジブル・クロークスが日本の環境音楽のレジェンドと共演したアンビエント作品。グラミー賞にノミネートされたコンピ『環境音楽』にも通じる世界。
 
 
Mabel『Ivy To Roses (Mixtape)』

グローバルチャートで耳を引いた女性ヴォーカリスト、メイベル。母がネナ・チェリー、父がマッシヴ・アタックのプロデューサー、キャメロン・マクヴェイ(モーガン&マクヴェイとして90年代に活動し、「バッファロー・スタンス」でネナと共演)ということで、ブリストル・サウンドのチルドレン。少々レゲトン風味。
 
 
ITZY『IT’z Different』

K-POPに関心を持ったきっかけのシングル。歌詞がいまのジェンダー観を反映している。字幕をオンにして見てほしい。
 

::プレイリスト::

K-POP PLAYLIST 2019 SUMMER
春から夏にかけて聴いて衝撃を受けたK-POPから、ハロプロ好き目線でセレクト。
>>K-POP PLAYLIST 2019 SUMMER|パラグラフ

The Discovery of K-City Pop; K-POP PLAYLIST 2019 WINTER
K-POPのシティポップ寄りの曲からレコメンドだけを頼りにセレクト。実は2019年のベストソングの大部分がこのプレイリストの中に入っています。

筒美京平SONGBOOK[増補改訂版]
小沢健二の新作や発言をとっかかりに、筒美京平の作曲した曲を新旧の順に並べたプレイリスト。2019年のぼくの(仕事も含めた)ベストワーク。
>>筒美京平SONGBOOK[増補改訂版]|パラグラフ
(以上自作)

David Mancuso at The Loft
デヴィッド・マンキューソがThe Loftでかけた曲。24時間超えのロングプレイリスト。
Chiied 80s
80年代ニューウェイヴのインストゥルメンタルからチルアウト視点で選曲。
Peaceful Meditation
仕事のBGMに欠かせなかったチルアウト系プレイリスト。
電気グルーヴ
新作で帰ってきてほしい。
 
>>utsuwa|Spotify
 
 

:::メディア:::
 

 
::本::

82年生まれ、キム・ジヨン チョ・ナムジュ(筑摩書房)
アンジュルムック アンジュルム(集英社)
ぼくの平成パンツ・ソックス・シューズ・ソングブック 松永良平(晶文社|note)
作字百景 ニュー日本もじデザイン(グラフィック社)
うるさく、しずかに、ひそひそと/目で見て かんじて ロマナ・ロマニーシン、アンドリー・レシヴ/著 広松由希子/訳(河出書房新社)
ダースレイダー自伝 NO拘束 ダースレイダー(ライスプレス)
つけびの村 高橋ユキ(晶文社)
ねじまき鳥クロニクル 村上春樹(新潮社) *再読
 
::TV::

M-1 グランプリ 2019(テレビ朝日)
ITZY「MMA 2019 PERFORMANCE」(Paravi)
 
::映画::

アナと雪の女王2
 
::LIVE::

モーニング娘。’19「KOKORO&KARADA」@ハーモニーホール座間(9/21)
小沢健二「飛ばせ湾岸 2 nights、guitar bass drums で So kakkoii 宇宙へ ドロップ前夜、豊洲」@豊洲PIT(11/12)
 
 
テレビや映画をあまり見なかった代わりに、本を読みました。平成から令和へ。様々な表現から時代の変化の予兆が感じられました。その中で変わらないことってなんだろう。その答えを探し求めて「ねじまき鳥クロニクル」を何年ぶりかのサイクルで再読。
 
 

:::ハロプロ楽曲大賞’19:::
 

 

1位|いとしいとしと Say My Heart アンジュルム
2位|「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの? Juice=Juice
3位|全然起き上がれないSUNDAY アンジュルム
4位|高輪ゲートウェイ駅ができる頃には CHICA#TETSU(BEYOOOOONDS)
5位|青春Night モーニング娘。’19
*実際の投票から4位を変更しました。
 
次点|
もう一歩 アンジュルム
都営大江戸線の六本木駅で抱きしめて BEYOOOOONDS
アツイ! BEYOOOOONDS
Go Waist BEYOOOOONDS
元年バンジージャンプ BEYOOOOONDS
恋愛奉行 BEYOOOOONDS
(リンクはすべてYouTube)
 
 
MV部門
1位|アツイ! BEYOOOOONDS

 

推しメン部門|加賀楓(モーニング娘。’19)


 

>>雨近対談2:春の公開実力診断テスト、楽曲大賞とハロプロ ’19 
──近日公開

 
>>第18回ハロプロ楽曲大賞’19
 

>>>2018年最も印象に残った××××