すきま時間あそび107

すきま時間あそび107

教育研究家・保育指導者の阿部 恵(あべ めぐむ)さんの著書『すきま時間あそび107』(鈴木出版)のブックデザインを担当しました。園の保育士さんが子どもたちと接する中でのちょっとした空き時間(着替えの時間、お昼時、送迎バスの中など)に使える小さな手遊びや手品、クイズ、素話(すばなし…本を見ないでその場で話す昔話や童話)etc…を107個収録しています。

編集の方が『ちょっとだけ体操』などHoick CDブックシリーズを気に入ってくださったのが、今回の仕事につながるきっかけでした。表紙もいくつかの候補の中から、CDブックシリーズと同じ長濱恵さん(本文のイラストも担当)にタイトルロゴとカットをお願いすることになりました。ほかにも本文に、複数のイラストレーターの方が参加してくださっています(→Works)。

今回のようなコンパクトサイズ(B6)で児童書・保育書をデザインしたのは初めてですが、ファンシー過ぎずクール過ぎず、若い保育士さんにも手元に置いていただけるような本になったと自負しています。保育士さんを対象とした本ですが、0~5歳児と過ごす時間の多い親御さんにもおすすめしたいです。

*本文は特色2色印刷のため、実際の刷り色とは異なります。

すきま時間あそび107(→Amazon
阿部 恵/著
鈴木出版
発売中
1500円+税(定価)

>>すきま時間あそび107|Works|パラグラフ
>>すきま時間あそび107|版元ドットコム

鈴木翼10周年記念コンサートに行ってきた

鈴木翼10周年記念コンサートに行ってきた

9月23日(月・祝)、有楽町朝日ホールで開かれた、あそびうた作家の鈴木翼10周年記念コンサート「こころがおどる」に行ってきた。この日のために、チラシや、Tシャツなどのグッズ、来場者に配布されるパンフレットのデザインをお手伝いした。10周年の記念Tシャツは大好評で、開場早々にたちまち売り切れてしまった。

鈴木翼(すずきつばさ)と言っても知らない人にとっては知らない名前だろう。NHKの「どーもくん」などの番組で自作のあそびうたを紹介したり、保育士さんや家族向けのライブで日本中を飛び回っている。30代までの子育て中のファミリーにはなじみ深いかもしれない。まだ保育士だった頃、絵本作家・シンガーソングライターの中川ひろたかさんに見出され、あそびうた作家が多数在籍するソングブックカフェの所属アーティストとなってから、あそびうたやオリジナルソング、絵本執筆など、活動の領域(=翼)を大きく広げてきた。今年がそんな彼のデビュー10周年にあたるというわけだ。

コンサートはバンドをバックに代表的なあそびうたと絵本・ミュージックパネルの実演などで構成された前半のソロパートと、これまで活動を共にしてきたアーティストとのコラボを中心とした後半に分かれ、トータルで2時間半以上に及んだ。優しさや誠実さの中に子どものようにピュアな精神も伺えて、笑いあり涙ありと人間味にあふれる内容で、翼くんの10年間の全てを出し切ったコンサートになっていたと思う。

入場時に配られたパンフレットに掲載されている、翼くんの自筆による「鈴木翼セルフライナーノーツ2008-2019」。事務所所属前にリリースされた1stミニアルバム『こころがおどる』(今回のコンサートのタイトルにもなった)から、2019年の最新作までの全52作品について、ひとつひとつに丁寧に心のこもったエピソードと関わった人々への謝辞が述べられている。これを読んだ誰もが、翼くんがこれほどまでに丁寧に作品づくりに取り組んできたことに驚くに違いない。実際ぼくもぎりぎりに届いた原稿を読ませてもらって非常に驚いた。翼くん(の作品)と、いつどのようにして出会ったか、ライナーノーツを読みながら記憶をプレイバックするのも楽しい。

自分でもおぼろげな記憶をたどっていくと、2012年頃、ケロポンズのポンちゃんに誘われて、安曇野の友人家族と一緒に、長野のどこかでソロライブを観たのが最初だったと思う。それまでも中川ひろたかさんの野球チームで出会っていたはずだったが、ソロアーティストとしてはっきりと認識したのはそれが初めて。あそびうただけでなく、育児に日々悩むお母さんや保育士さんに向けて作られた弾き語りのオリジナル曲に心が癒やされ、終演後「ライブすごく良かったね」と言葉を交わしたのだった。

その曲はこの日のコンサートの最後の方でも披露された。実は、翼くんの印象は7~8年前に初めて出会った時とほとんど変わっていない。初々しさと謙虚さをデビュー当時から大切に持ちづづけている。きっと10年後、20年後も翼くんはこのままずっと翼くんであり続けるだろう。


中央の翼くんが手に持っているのがパンフレット


会場スタッフに頼んで撮らせてもらった

>>ちょっとだけ体操 ~Hoick CDブック~|パラグラフ|下山ワタル

ワクワクあふれだす ~Hoick CDブック3~

ワクワクあふれだす ~Hoick CDブック3~

保育現場で使えるCDブックの第3弾『ワクワクあふれだす』のデザインを担当しました。今回も、ソングブックカフェ所属アーティストの、中川ひろたか、鈴木翼、ロケットくれよん、福田翔、gaagaaSの5組による、あそびうた、ダンス、体操が収録されたCDと、振付&楽譜集がセットになっています。

ビジュアルとしては、屋外ロケは行わず、シンプルながら子どもと触れ合う楽しさが伝わるような作りにしました。今回もフォトグラファーは藤田修平さん、表紙タイトル文字とイラストは長濱恵さんです。いつもデザインだけでなく企画内容にも意見を反映してもらっていて、今回のコラムページの、メンバーによる保育士(保育補助)時代の思い出話、きっと日々悩んでいる現役の保育士に役立つのではないかと思います。7人7様で面白いです。

ワクワクあふれだす ~Hoick CDブック3~(→Hoick
中川ひろたか・鈴木翼・ロケットくれよん・福田翔・gaagaaS
ソングブックカフェ
発売中
3000円+税(定価)

CDブックの発売を記念したスペシャルコンサートが2019年7月7日(日)に横浜みなとみらい「はまぎんホール ヴィアマーレ」で開かれます。コンサートについて、詳しくはリンク先をご覧ください。

>>『ワクワクあふれだす』発売記念スペシャルコンサート in 横浜・みなとみらい

>>じゃんけんジョイ!|Works|パラグラフ
>>じゃんけんジョイ! ~Hoick CDブック2~|パラグラフ
>>ちょっとだけ体操|Works|パラグラフ
>>ちょっとだけ体操 ~Hoick CDブック~|パラグラフ

みんなともだちカロム、GOOD TOY 2019を受賞

みんなともだちカロム、GOOD TOY 2019を受賞

2011年にデザインに関わったみんなともだちカロムグッド・トイ・アワード2019を受賞しました。
2019年5月25日(土)、四谷の東京おもちゃ美術館で開かれた授賞式に参加してきました。

>>GOOD TOY AWARD 2019
 

グッド・トイ・アワード(GOOD TOY AWARD)について

人々に長く愛され、楽しんでもらえるおもちゃを表彰する目的で設けられた賞で、全国のおもちゃコンサルタント約2000名の投票により、毎年50~60点が受賞作(グッド・トイ)に選ばれています。

受賞作は、東京おもちゃ美術館での一年間の常設展示のほか、ミュージアムショップや公式サイト上での紹介および販売、全国200ヵ所に設置された子育てサロン「おもちゃのひろば」の公認玩具としての活用など、様々な特典・恩恵が受けられます。

>>GOOD TOY(公式サイト)
>>グッド・トイとは?|GOOD TOY(選考基準など)

同年度発売のおもちゃといった縛りはなく、おもちゃコンサルタントたちが自分の目で見て今こそ勧めたいと考えるおもちゃが審査によって選ばれます。「みんなともだちカロム」についても作り手からの働きかけとかは一切なく、主催者側からエントリーを勧める連絡が昨年あって、何回かの審査を経て今回の受賞に至ったそうです(今年の林野庁長官賞は発売から40年、グッド・トイ大賞は10年)。

授賞式では、賞の授与のほか、今年度の受賞作約50点のブースが設置され、受賞したおもちゃに実際に触ることのできる交流会の時間も設けられました。作者(または輸入販売者)のみなさんは、それぞれの場所でただ無心におもちゃと向き合ってきた人たちばかり。

そんな中でとりわけ目立ったのは、おもちゃの特徴や操作方法について熱心に質問する、おもちゃコンサルタントや美術館スタッフたちの姿でした。来館者や一般の方におもちゃの魅力を自分の言葉で伝えられるよう、メモを片手に問いかける様子が印象に残りました。


 

みんなともだちカロムについて

東日本大震災の直後、絵本作家(シンガーソング絵本ライター)の中川ひろたかさんの提唱により作られたゲーム盤です。福島県いわき市在住の原田由香さん(みんなともだちSHOP)の働きかけで同市の複数の業者が製造に参加し、その収益が地元の産業に還元されて、被災した地域の復興を支えるしくみとなっています。

カロム(carrom)はインド発祥といわれる、ビリヤードとおはじきが合体したようなボードゲームです。日本のカロムの中心地である滋賀県彦根市で使われていたカロム盤をベースに、お年寄りから子どもまで楽しめるようなアレンジを加えたデザインとなりました。盤面中央の鳥の絵は、画家の村上康成さんが描いた復興支援プロジェクト「みんなともだちプロジェクト」のシンボルマークです。盤面には、いわき市で作られた製品であることを示す「MADE IN IWAKI, FUKUSHIMA」という文字も記されています。

みんなともだちカロムを使った公式大会「C1カロムグランプリ」が全国で開かれ(シンボルマークのデザインも担当)、ゲームの普及に役立っています。

ぼくにとってはこれが初めての、木を使ったプロダクトのデザインでした。関わった仕事が長い時間をかけて人々に愛され続けるのは、作り手にとっての理想だと思います。みんなともだちカロムの製造と普及に努めた全ての方のおかげです。このような栄えある賞に選んで頂けたことに深く感謝します。


東京おもちゃ美術館館長、みんなともだちカロムのスタッフと

>>みんなともだちカロム|Works|パラグラフ
(デザインについての紹介)

>>MADE IN IWAKI, FUKUSHIMA|パラグラフ
(中川ひろたかさんと共に被災したいわき市を訪問したときのルポ)

>>みんなともだちSHOP

絵本『ねずみのシーモア』+原画展のお知らせ

絵本『ねずみのシーモア』+原画展のお知らせ

絵本『ねずみのシーモア』が(池田朗子・作 福田利之・絵 あかね書房)が2月に刊行されました。ブックデザインを担当しています。

この絵本が生まれたきっかけは、原宿のカフェSEE MORE GLASSで開かれた企画展「みんなの人形劇展」(2015)で初演された同名の人形劇でした(その後、TOBICHI「大福田展」ほかでも上演)。

みんなの人形劇展は「ノージーのひらめき工房」「おげんさんといっしょ」などで活躍中の人形操演家・山田はるかさんによる企画展で、福田利之さんが展示DMのイラストレーションと、ねずみのシーモアくんの人形デザインを手がけていました。その展覧会のロゴとDMデザインを担当したのがぼくでした。そして人形劇を観たあかね書房編集の木内さんが絵本化を思いついてから、3年半。ようやくこうして絵本のかたちになったというわけです(作者の池田さんは人形劇のシナリオ担当)。

今回ブックデザイナーとしては、限られた時間の中で当たり前の仕事を果たしたということに尽きます。ただ、ひとつだけ、これはほかのデザイナーには思いつかないだろうと胸を張れることがあって、それは、原宿の地下で長い間、絵本が読める喫茶店を続けてきたシーモアグラスが初めて絵本になって未来に残される、その証しを本の中に刻むことでした。お店のツイートに答えが出ているので引用しますね。
 


 
ほかにも様々なひみつが絵の中(とくに本棚)に隠されていると、あとから知りました。ぼくのことも刻まれていたようです。福田さん、ありがとうございました。既に購入された方、これからの方もカバーの本棚やお店の絵の中を探してみてください。

それと、帯。写真家の濱田英明さんの写真と、シーモアグラス店主の坂本織衣さんのコメント。表紙と一体化した、外してしまうのがもったいない帯になりました。
 

 
ねずみのシーモア
池田朗子・作 福田利之・絵
あかね書房
2019年2月26日発売
1300円+税(定価)
 

絵本になった『ねずみのシーモア』原画展も始まっています。シーモアグラスでの展示期間は既に終了ですが、下記のほかにも原画展やイベントが追加されるとのこと。楽しみです。

絵本になった『ねずみのシーモア』原画展

2019年2月26日[火]―3月12日[火] *予約制イベント 3/10[日]
SEE MORE GLASS(東京・原宿)
展示は終了しましたが、サイン本やグッズの販売、一部原画の展示はまだ続きます。

2019年3月21日[木]―4月6日[土]  *予約制イベント 3/30[土] 
本の轍(愛媛・松山)

2019年4月12日[金]―4月25日[木] 
MARUZEN&ジュンク堂書店 梅田店(大阪・梅田)

2019年4月27日[土](―28日[日])*イベントのみ
手紙舎の「こどもの日」(東京・浅草)
27(土)に『ねずみのシーモア』「読み聞かせ音遊び」とサイン会を開催。

2019年5月1日[水]―6月4日[火] *イベント 6/1[土]
モリカゲシャツ京都本店(京都・丸太町)

2019年7月5日[金]―7月20日[土]  *予約制イベント 7/6[土] 
庭(Niiiwa)ギャラリー(北海道・札幌)

2019年8月20日[金]―9月2日[月]
青山ブックセンター本店 ギャラリースペース(東京・表参道)

…and more

[2019/03/22追記]

3月10日(日)にシーモアグラスで開かれた朗読イベントの様子がYouTubeに公開されました。
朗読/福田利之 演奏/クノシンジ 人形操演/山田はるか

 
>>あかね書房のページ

>>ねずみのシーモア|Works|パラグラフ