東京バックビート族 ─林立夫自伝─

ティン・パン・アレーなどのバンド活動のほか、ユーミン、大滝詠一、矢野顕子、大貫妙子など日本の草創期のポップスのバッキングでも知られる、ドラマーの林立夫さんによる初めての自伝『東京バックビート族 ─林立夫自伝─』のブックデザインを担当しました。

林立夫さんの作品に関わらせていただいたのは、2005年にリリースされた2枚組コンピレーション『Non Vintage|林立夫セレクション』のデザイン以来です。当時は、借りていた仕事場がたまたま林立夫さんの事務所と同じフロアだった縁でお話をいただきました。自伝の刊行にあたり、立夫さんがそのCDのデザインを気に入ってくださっていたことが、今回の15年ぶりの依頼につながったそうです。版元のリットーミュージックとは以前、一度別の仕事(『ウェルカム・ビートルズ!』)で関わりがあったのも大きかったと思います。本当に、ほとんど縁と運だけに支えられてここまで生きてきました 🙂

>>Non Vintage|林立夫セレクション|Works
 


 

内容をご覧いただくとわかりますが、林立夫さんの幼少〜青春時代からティン・パン・アレー〜キャラメル・ママ時代の話、一時休止を経てからの活動再開まで、その都度の思いがざっくばらんとした語りと共に綴られています。ドラマーひと筋、ではなく生活やファッションなどの価値観を大切にしながら歩んできたその人生は、新しい世代のミュージシャンたちにもきっと共感できる部分が多いのではないでしょうか。合間に収録された、高橋幸宏、伊藤大地、沼澤尚、という3人のドラマーとの対談もヒントになりそうです。仕事や人生について立ち止まって考える機会を与えてくれるような一冊だと思います。

『Non Vintage』の時と同様に、紆余曲折を経て沢山作った候補の中から現在の表紙デザインに決まりました。表紙の写真の風景やタイトルロゴなど、デザインにまつわるエピソードについては、後日Works内で紹介します。
 

東京バックビート族 ─林立夫自伝─
リットーミュージック
2020年2月21日発売
2000円+税(定価)

>>東京バックビート族 ─林立夫自伝─|リットーミュージック
 

刊行を記念し、イベント(トークショー&サイン会)が各地で開かれる予定です。
 

『東京バックビート族 林立夫自伝』刊行記念 林立夫トーク・イベント&サイン会

2020年2月21日[金] 19:30〜 *観覧無料 開催中止
パイドパイパーハウス(東京・渋谷) *タワーレコード渋谷店6F

2020年2月24日[月・祝] 15:00〜 *観覧無料  開催中止
ディスクユニオンJazzTOKYO(東京・御茶ノ水)

2020年3月12日[木] 19:00〜 *参加費1,000円(ドリンク付/ワインあり)
本屋ルヌガンガ(高松・瓦町)
看板を平野甲賀さんが手がけた、カフェ併設の洒落た書店。

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絵本『わたしのやま』

絵本『わたしのやま』

翻訳絵本『わたしのやま』(フランソワ・オビノ/作 ジェローム・ペラ/絵 谷川俊太郎/訳)のブックデザインを担当しました。翻訳絵本のデザインは今回が初めて。谷川俊太郎さんが訳した絵本に関わらせていただくのもこれが初めてです。

フランス人の作者による、同じ山に暮らす羊飼いと狼の生活を描いたお話です。表紙から読むと羊飼いの視点、ひっくり返して裏表紙から読むと狼の視点で、同じ物語が進んでいきます。人間にとっての敵とされる狼たち。でも、その狼の側から見たら敵って誰だろう? 敵って? 味方って? 正しさって?……と、大人も子どもも一緒に読んで語り合えるような絵本になっています。

オリジナルの絵本が表と裏をひっくり返して読むユニークな構成だったので、フォントを使い分け、2つの話を日本語に置き換えていきました。カバーや帯のようなオリジナルにはない要素のところで、ちょっとした工夫をいくつか提案しました(具体的には、カバー袖と背など)。前からやりたかった翻訳絵本デザインの最初の仕事が、こういう変わった絵本でよかったと思ってます。


──フランス語版(オリジナル)の表紙回り
 

わたしのやま(→Amazon.co.jp
フランソワ・オビノ/作 ジェローム・ペラ/絵 谷川俊太郎/訳
世界文化社
2020年2月8日発売
1400円+税(定価)

>>谷川俊太郎訳 羊飼いと狼の2つの視点で読める絵本『わたしのやま』|CINRA.NET

音楽は自由をめざす vol.6「艶歌と艶話」

音楽は自由をめざす vol.6「艶歌と艶話」

せたがや音楽プロジェクトのシリーズ公演「音楽は自由をめざす」のフライヤーを、前回に続いてデザインしました(昨年は、高山広の「アレサ・フランクリン物語」)。

今度のタイトルは「艶歌と艶話」。演歌と落語というふたつの芸能の世界で色事をテーマとして扱い、時代によっては禁止されながらも大衆に広まっていった「艶歌」と「艶話」の魅力を、今後大きな活躍が期待される若手の演者とともに紹介するイベントです。

寄席のイメージを引用しつつも、音楽プロジェクトであることを重視し(ストレートな寄席文字ではなく勘亭流を使って)、演芸の楽しさやフレッシュさが伝わるよう心がけました。

フライヤーは世田谷区の施設で配布されています。
チケット販売など、詳しくは〈せたおん〉ホームページをご覧ください。

音楽は自由をめざす Vol.6
「艶歌と艶話」
2020年2月11日(火・祝)成城ホール

[出演]演歌:杜このみ、中澤卓也、落語:瀧川鯉斗、三遊亭わん丈

>>イベント詳細|せたおん

>>高山広の「アレサ・フランクリン物語」|Works|パラグラフ

すきま時間あそび107

すきま時間あそび107

教育研究家・保育指導者の阿部 恵(あべ めぐむ)さんの著書『すきま時間あそび107』(鈴木出版)のブックデザインを担当しました。園の保育士さんが子どもたちと接する中でのちょっとした空き時間(着替えの時間、お昼時、送迎バスの中など)に使える小さな手遊びや手品、クイズ、素話(すばなし…本を見ないでその場で話す昔話や童話)etc…を107個収録しています。

編集の方が『ちょっとだけ体操』などHoick CDブックシリーズを気に入ってくださったのが、今回の仕事につながるきっかけでした。表紙もいくつかの候補の中から、CDブックシリーズと同じ長濱恵さん(本文のイラストも担当)にタイトルロゴとカットをお願いすることになりました。ほかにも本文に、複数のイラストレーターの方が参加してくださっています(→Works)。

今回のようなコンパクトサイズ(B6)で児童書・保育書をデザインしたのは初めてですが、ファンシー過ぎずクール過ぎず、若い保育士さんにも手元に置いていただけるような本になったと自負しています。保育士さんを対象とした本ですが、0~5歳児と過ごす時間の多い親御さんにもおすすめしたいです。

*本文は特色2色印刷のため、実際の刷り色とは異なります。

すきま時間あそび107(→Amazon
阿部 恵/著
鈴木出版
発売中
1500円+税(定価)

>>すきま時間あそび107|Works|パラグラフ
>>すきま時間あそび107|版元ドットコム

ケロポンミュージアム@シーモアグラス

ケロポンミュージアム@シーモアグラス

ケロポンズ20周年コンサート「ツイてる!ツイてる!エビカニフェス」の翌日、8月5日(月)から原宿の、絵本の読める小さな喫茶店・SEE MORE GLASSで、企画展「ケロポンミュージアム@シーモアグラス」が始まります。エビカニフェス会場の浅草公会堂で先行展示される、ケロポンズと交流のある絵本画家21名がケロポンズの楽曲をテーマに描いた作品を、お茶を飲みながらじっくり観られる展覧会です。エビカニフェス同様、フライヤーのデザインや展示企画を担当しています。イラストは多田玲子さん。

ケロポンミュージアム@シーモアグラス
2019年8月5日[月]~25日[日][会期延長!]
シーモアグラス(東京・原宿)
12:00~18:00/期間中火曜定休・19日(月)休

参加画家/
あおきひろえ、石井聖岳、市居みか、おくはらゆめ、加藤休ミ、後藤美月、ささめやゆき、高畠純、竹内通雅、多田玲子、たちもとみちこ、田中六大、たんじあきこ、どいかや、中川ひろたか、長野ヒデ子、長谷川義史、原あいみ、福田利之、藤本ともひこ、山田美津子(五十音順)

関連企画/
ケロポンズ トーク&ミニライブ[終了しました]
ゲスト:下山ワタル(グラフィック・デザイナー)
2019年8月9日[金]
シーモアグラス(東京・原宿)
19:00 OPEN/19:30 START

20周年を迎えてますます人気のケロポンズ。ぼくは、デザイナーやイラストレーターの視点から見てきたケロポンズの20年間や、デザイン・企画に関わった「ツイてる!ツイてる!エビカニフェス」「ケロポンミュージアム」について、ケロポンズと一緒にお話しします。お楽しみのケロポンズによるミニライブもあります。

ご予約・お申込みはシーモアグラスにて受け付けます。

 

[19/08/28追記]

ケロポンミュージアム@シーモアグラス、終了しました。8/9(金)のケロポンズトーク&ミニライブにも沢山の方にご来場いただき、楽しいひとときとなりました。展示画家さんの紹介のとき、コラボした絵本のもとになったオリジナルの歌がその場で次々と実演されるのが楽しかったです。ぼくは画家さんの紹介についての補足をしました。期間中、シーモアグラスには多くの方がご来場くださり、原画もたくさん売れたようです。作品は引き続きケロポンズのネットショップでも販売されるそうなので、来れなかった地方の方々も楽しみにしていてください。

今回の企画は、今年で20周年を迎えるケロポンズというふたりの存在なくしては実現しませんでした。浅草公会堂の20周年コンサートの会場下ギャラリーで同名の「ケロポンミュージアム」を企画することになった時、「会場(浅草公会堂ギャラリー)のスペースが思ったより広い! どうしよう?」と焦った末に思いついたのが、これまでにケロポンズと絵本やCDなどでご縁のあった画家さんに、20周年をお祝いする作品を提供していただき、それを展示するというアイデアでした。ケロポンズからの呼びかけで、20人以上の画家さんが作品を提供してくださることに! せっかくなので、日頃ケロちゃんの企画などでもお世話になっている原宿のシーモアグラスで、コンサートの翌日から巡回企画展も行うことになりました。

ぼくとしてはデザインだけでなくプロデューサー的な立場でも関わった初めてのイベントでした。主催したケロポンズにとっても、シーモアグラスも、作家の皆さん、お客さん、スタッフも、みんなが幸せになれるような企画のお手伝いができて本当によかった。ここで得たものを次の新たな喜びのために生かしていこうと思います。

>>ケロポンミュージアム@シーモアグラス|SEE MORE GLASS